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【第4回−テグスワークの基本1(結び方)】

物品を空間にテグス、紐、ロープ、ワイヤーなどで浮かす、または傾斜させるなど動きを表現する技術をいいます。空間に洋服やオブジェを構成するのはプロとしての醍醐味です。ニューヨーク、東京、パリで時々見かけるテグスを使っての演出は、注目度の高いものです。が、言いましたようにこれはプロの技術です。ハンガーを使っての一点掛け的演出や、スカートの裾を少し重力に逆らって翻してみたいときなどに役にたつでしょう。

 
◇参考作品〈写真は拡大してご覧下さい〉
生徒の作品ですが、ハンギングにしてこのように肩をハンガーで支えると楽ですし、早く仕上がります。ジーンズの足の動きで躍動感がよく表現されています。
生徒作品です。重力に逆らってスカートが翻り帽子が空中に浮くなど、注目度満点の演出になるでしょう。
2003年の年末のパリで撮ったものです。ハンギングを主体に個性的な演出です。
冷たい雨のパリですが、でに春のコレクションを展開していました。オーガンジーのような長尺生地をテグスで所々つまみ上げて、動きを付けています。扇風機の首を回しながら、全体に風を当てて布地を翻させていました。
銀座のポール・スチュアート。スーツもハンギングとテグスワークでアクティブな演出になっています。
京王百貨店の傘のウインドウディスプレイ。大きい演出空間には有効なテクニックです。
白金のブライダルショップのウインドウ。
結び方1.
作った輪をかけるところがあればそこからテグスを引くことができます。
〈以下、写真は拡大してご覧下さい〉
1.テグスを二つ折りにして輪の中に指(一本でも二本でも良い)を
入れます。
2.まず1回ねじります。
3.もう1回ねじって、合計2回ねじって下さい。
4.輪の中に親指を入れてねじりを下部に寄せます。
5.輪の中に入れた指でリールに繋がっている長い方のテグスをつか
み取ります。
6.つかんだテグスを輪の中に引き抜いて下さい。
7.引き抜きながら短い方のテグスを引きます。
8.輪が大きくならないようにすばやく締めて下さい。
9.出来上がった輪を突出部に引っかけて引き締めます。
結び方2.
テグスを通す所があれば、そこに通してから結ぶやり方です。
〈以下、写真は拡大してご覧下さい〉
1.テグスを突出部にかけて先端から15cm位を残して束ねます。
2.先端から2〜3cmの所を持ち、掴んだ上部で残りを輪として
下さい。
3.上部の2本を絡げて作った輪の中に先端を指で押しだすと効率が
良いでしょう。
4.その先端を輪の中に摘み上げて下さい。
5.摘んだテグスを引き締めていきます。
6.緩まぬようにしっかり引き締めて下さい。
7.引き締め終えたら結び目が解けないように1〜6までをもう一度
繰り返して下さい。
8.引いて行くと突出部に結び目が移動して引き締れて行きます。
9.突出部の根元まで引き締って下さい。
結び方3.(床にテグスを結ぶ)
上部(天井や壁面)や接合部から引いたテグスに物品を連結した後そのテグスを床などに打ち付けたピンに結ぶ方法です。テグスを床等に固定する事が出来ればより一層、ダイナミックな動きを表現出来ますし、物品を任意の位置に固定することができます。ピン以外にガンタッカーを使うこともありますが、抜いた後の針の傷跡が大きいので場所を選びます。 〈以下、写真は拡大してご覧下さい〉
1.床に打ったピンにテグスをかけて引きます。テグスは床から30cm位
余裕を持って切っておきます。
2.ピンにかけて手前に戻したテグスを、今度は指にかけます。 
3.テグスをもう一度ピンにかけて引き戻します。
4.出来た輪の中にテグス引き出す為に、ゆるまないようにピンの根元を
押さえます。
5.引いたテグスが緩まないように輪の中につまみ出して下さい。
6.つかんだテグスをゆっくり引き出して下さい。
7.引き抜いたら締めて行きます。
8.根元は絞まるまで押さえていましょう。
9.テグスは緩みますので同じ作業をもう一度繰り返して下さい。


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