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【第2回− 壁面ピンナップ1(ピンの打ち方)】

◆この回ではショーイングの技術のピンナップを取り上げます。しかしPL法が施行されてからピンの扱いが慎重になりこのテクニックを使う事をあまり好まなくなったというより、この技術を使えるデコレーターの現場が少なくなったということ(景気後退によりディスプレイに賭ける、人件費等の削減)などがあり、あまり目にしなくなりました。しかしこのテクニックを使える演出スペースは有効に使いたいと思います。基本的なテクニックを持ってすれば、面白い演出で人の目を引きつけらますし、洋服に限らずその他のもの(布、紙、小物雑貨など)のピンナップに役に立つと思います。

 
◆金づちの持ち方と打ち方

金づちは写真のとうり、ピンの小さな頭を狙って打つのですから、軽く手首のスナップを利かせて、優しく打ち込みます。
○まずハンカチを壁面に打って練習してみましょう。

ピンナップするアイテム(商品など)はハンカチのように4本のピンで留まるほど単純ではなく複雑な形態をしていますが、矩形をアイテムの中にいくつか見付けて配置し、打っていくのが分かりやすいと思います。
●ピンの打つ場所と方向
ハンカチの四隅の角を意識して鋭角にして打ち込みます。シワが出ないように布をハンカチの中心から四隅に引き延ばして行くようにして下さい。ピンの打つ方向は引いた方向の反対側から打ちます。基本的に商品の縫い目にピンを打って下さい。
●ピンの角度(横から)
ピンは壁面に対して斜めに打ちます。まずアイテムの上部の場合は重力の方向(下)に下がりますから、反対の方向から壁面に対して斜めに打ち込みます。角度は48°〜60°位倒します。商品に合ったピンを選んで、曲がらない程度の深さ(3〜5ミリ)位まで打ち込みます。
●ピンの角度(正面)
ハンカチの場合、角の90°の半分の45°を振って打ちます。
●ピンの打つ順番
ハンカチの上部を両手でもって、まず壁面スペースに押し当ててから利き腕(例.右腕)を外し、ピンを一番めの角の縫い目に刺し当ててから、次に金づちを持ってピン打ち込みます。そして反対側の上部を整えて打ち、下部の2点を順番に打ちます。
○上着のピンナップ(1)

アイテムをいくつかの矩形(長方形)に分けて見ましょう。ハンカチのように4点で固定出来ない複雑なアイテムの場合はその矩形の中心に向かってピンを打ちます。ピンは商品を傷つけないように最小限度のピンの数で押さえましょう。
●1〜2
襟のないTシャツ型のアイテムですが、まず最初は肩より先に両側の襟ぐりの2点にピンを打ちます。
●3〜4
両肩といきたいのですが生徒を教えていて、肩を先に打つと肩下がりになってしまうので、すその2点を先に打つ事を進めています。
●5
裾から身頃にシワが出ないように肩を持ち上げて、ピンで押さえます。
●6
同じように反対の肩にシワが出ないように肩を持ち上げて、ピンで押さえます。
●7〜8
両袖は延ばすか曲げるか、又は畳む、シワ寄せをするなどのデザインをします。
●9〜10
腕を曲げたようにデザインします。


○上着のピンナップ(2)
いくつかの矩形(長方形)に分けて見ましょう。その矩形の中心に向かってピンを打ちます。
襟がある場合は襟の端側に打ちます。襟が大きい場合は、襟の内側に打ちます。
カフスなど袖に特徴がある場合は、折り返して見せましょう。


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